Hello!!!!!! Buona tavola Tricolore ボナ タボラ トリコローレ

岐阜県大垣市にあるイタリアンベースの美味しいお食事とワインのお店です。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. スポンサー広告

第87話

第85話
第86話


土砂降りの雨の中俺は走った。


くそったれ。



俺は、東京に向かう。
確信なんてない。
何が本当で、何が正しいのか俺には分からない。

記号が希望か絶望かどちらかの鍵になる。
記号が正しければ希望の扉が開き
間違えれば絶望の扉が開くのだろう。





ポムラにたけるを託したそのその時
昨日シックスといた全身黒い衣服の女性が現れた。


「シックスが、いいえ世界が危険なの。もう時間がないわ。」と。

話を続けようとしたが、
「もういい。分かったから。」とポムラが切った。
ポムラは俺の方を見、うなずきカフェを出た。





3日。
いつからの期限か俺には分からないが
ただタイムリミットは刻々と過ぎているだろう。
時間がないのには変わらない。

黒く塗りつぶされた丸の下に棒線の記号。
一見鍵穴に見えるその記号。
それに矛盾と言うキーワードを足す。



矛盾。



ポムラが言っていた
エプロンに描かれたコーヒーカップが
こちらの世界ととあちらの世界では上下逆さになっていること。

上の世界と下の世界。
天の世界と地の世界。
表裏一体の鍵穴になるのは


コーヒーカップだ。
記号は真上から見たコーヒーカップだ。


確信はないが迷っている時間はない。


俺はたけるにもらった俺の家のたった1つしかないコーヒーカップを取りに東京に向かった。

じっと待つ余裕はない。
タクシーを待つより走った方が考え込まなくていい。


23:28
駅に着いた。

23:35に最終の東京行き夜行列車がある。
東京に着く間に
ひどく長くひどく疲れた1日が終わる。


東京に着く間にも短いタイムリミットは非情にも進む。
俺は売店でビールを3本とマイルドセブンライトと100円ライターを買って列車に乗った。


スポンサーサイト
  1. 2009/10/17(土) 21:57:34|
  2. a novel (coffee cup)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

第84話

第82話
第83話


光に向かって集まる虫。
街灯の熱で死に、そして落ちる。

街灯もまた無意識に吸って吐いてを繰り返している様に見える。


俺は思い出す。

ー 力強く生きてる僕は儚き虫
ここにいるよ 忘れないで 
ありがとう まだ飛べるよ ー

ここ(田舎)に来るきっかけとなったJCBというたけるの友達のバンドの歌。
俺はこの歌詞に感化され、ここに来て俺と言うものを見つけようと思った。
意思を持って。


しかし・・・。

飛び立った先がコレか?

ちくしょう。

吸って吐くだけ。
結局、行き着く先は死だ。




道路に灯された円の中心に、街灯ではなくまた別に丸く光っている様なものが見える。
それは、マンホールに溜まった水たまりが街灯の光に反射して光って見えただけだった。
そう。ただそれだけの事。

それだけの事のはずなのに、俺にはその光が妙に奇麗に見えた。
当たり前だが、その光には虫は寄ってこないし死ぬ事もない。
太陽に照らされ光る月の様だ。
それには意思がないが、他の作用によって光る。
それは、たけると俺との関係みたいなものか。

俺はゆっくりと光の円の中に入る。
街灯の下に俺は立った。
当然、光は遮断されマンホールは光っていない。
光ってないという事と、近くで見たという事もあって、さっきは見られなかったが、マンホールの中心に
穴が空いている。



・・・・・・。


この形どこかで?

思い出すには時間がかからなかった。
昨日たけるが黒い衣服の女性にもらったという封筒の中身に書いてあった記号と同じ様な形だ。

その記号がコレかは分からないが、鍵穴に似た・・・最もこのマンホールのコレはココに道具を引っ掛けてマンホールを開ける鍵穴な訳だが。

あの封筒・・・。
あの書面はまさにたけるが元にもどる鍵になるのか?
  1. 2009/10/10(土) 21:32:18|
  2. a novel (coffee cup)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

第81話

第79話
第80話

街灯が一つ。




そこを除けば辺りは暗闇。
光が差している。
行き先を見失った俺は、その街灯まで歩いた。
ゆっくりゆっくりと。
少しでも明るい所に行きたい。

中心街から少し離れた所にあるカフェだ。
街灯も少なく、光も小さい。
小さいながらも、こうこうと灯っている。

街灯が暗闇の道路に丸く光りを灯している。


もう少しでその円の中に行けそう。
俺は、街灯を見上げた。

街灯に群がる虫が見える。何十匹も何百匹も。

なぜだか、冷静にソコだけが見える。鮮明に一匹一匹見えている様な気もする。



なんのために光に向かうのか。


虫は光に向かって死に辿り着く。



  1. 2009/09/30(水) 23:46:26|
  2. a novel (coffee cup)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

第78話

第76話
第77話

目の前には、たけるのカフェがある。
いつの間にか辿り着いた。
そう、その表現があっている。

目指してきたのか辿り着いてしまったのか。


もう目の前には、カフェがある。
シャッターの閉まった、真っ暗なカフェ。

たけるが今何をしているのか、今まで何をしていたのか。
そんな事も思ったかも知れない。

呆然と立ち尽くしている。

俺は最優先がカフェに行く事なのか分からない。

絶望の淵に立たされている様な恐ろしい気さえ感じた。

俺は俺というものがない。
何らかの激流に飲み込まれ
激流から抜け出せず岩肌に叩き付けられ押しつぶされる。
押しつぶされてもたけるに生かされ、ポムラに生かされ、シックスに生かされた。

ぐるぐるぐるぐる。

激流から抜け出すには…。
それはカフェに行く事なのか?







  1. 2009/09/17(木) 20:51:13|
  2. a novel (coffee cup)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0

第75話

第73話
第74話

どれくらい下ったか。
それほど時間が経っている訳ではないだろうが、
俺は俺の知っている限りの裏道を思い出し隠れる様に前に進んだ。
よく遊んだとは言え10年も前だ。
それに夜になり雨が降り、足場も視界も最悪だ。
俺の知っているはずの小さな山のはずなのに…。
同じ場所をぐるぐるぐるぐる回っているみたいだ。

シックスは俺にしがみつく様に肩に手を乗せている。


「おい。しっかりしろ。お前がカフェにって言ったんだぞ!!」


「夜にもう1度カフェで」
シックスが言った事を思い出す。


「なあ、なぜ夜にカフェじゃないとだめなんだよ?」
俺はシックスに聞く。

「ヨルが来るんだ。」とシックス。衰弱しているシックスは精一杯の返事だった。

俺は立ち止まった。
逃げ隠れている立場を忘れ、シックスの胸ぐらを掴みでかい声を張り上げた。

「お前。何言ってるんだ。いちいち夜を気にしやがって。
夜になると何になるんだ!!!!」

思い切りぶん殴った。


俺は、このシックスという男をいい様に思っていない。
展望室で
たけるのカフェで
昼間の山で

公共の場でタバコを吸い、たけるのカフェに来るなりたけるにつっかかり、ポムラが案内した先で草むらに身を隠していた。

「元仲間が迷惑をかけた」
2人の男が言っていた。

立ち上がらないシックスの胸ぐらをもう1度つかみ上げた。
「シックス。お前は一体なんなんだ?全ての発端はお前なのか?」

シックスは言う。
「全て…?」
  1. 2009/08/27(木) 21:33:09|
  2. a novel (coffee cup)
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
次のページ
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。