Hello!!!!!! Buona tavola Tricolore ボナ タボラ トリコローレ

岐阜県大垣市にあるイタリアンベースの美味しいお食事とワインのお店です。

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第24話

第22話
第23話


駅からは、タクシーを予定していたが歩いて行けばいい時間にたけるのお店に着く。
それに様変わりした街は俺を呼んでる気がした。

駅を背に駅から山の方向に行けばたけるのお店がある。
10年経た街は建物は変わっているものの、道は変わっていないでいた。

田舎と街(いなか)
知っている道にある知らない建物は、懐かしいのか新鮮なのか不思議な気分にさせた。

幾つか寄り道して2時間は経ったぐらいか、ランチの時間が過ぎ
正面に丸い窓のたけるのお店「sphera cafe」に着いた。 
これだけ歩いたが、不思議と疲れはなかった。

扉を開けるのに、戸惑いはなかった。
木製のずっしり存在感のある扉を勢いよく押した。
こぢんまりしているがシックでモダンな大人な感じお店だ。
広く長いカウンター、その後ろに食事のしやすい高さのテーブル席が3つ。ソファーのカフェが多いが、俺はソファーで食事をするのが嫌いだ。
エントランスすぐ左の丸い窓際にテーブル席が1つ。この席は街も眺められ、店も見渡せる特別席みたいだ。


「大河(たいが)!!」
たけるは、ランチの片づけの手を止め笑顔で迎えてくれた。
「なんだ。来るんだったら、連絡くれよー。迎えに行ったのに。」
俺は、照れ笑いの返事を返した。


「HOTでいいか?大河はミルクも砂糖もなしだよな?」
と、たけるは俺にコーヒーを注いでくれた。

「これは」俺が、そう言うと。

「そうだよ。 俺が大河に昔プレゼントしたコーヒーカップ。大河のは黒だろ。うちの店のは白なんだ。色違いだけど、お揃いだな。」
と言い、たけるは話を続けた。
「どう?その気になってくれた?大河は、デルソーレのシェフになったばかりだけど、俺は大河と一緒にこの店をやりたいんだ。」

俺は、
「実は・・・決めた訳じゃないんだ。たけるの料理に対する気持ちは分かるんだ。俺は・・・。いつもたけるの後ばかり追ってきた。何をするにもたけると一緒だった。たけるが悪いわけじゃない。たけるといると落ち着くし、たけるといると楽しい。 俺は、もしここで一緒にやるにしても、もしデルソーレを続けるにしても、俺の意思で動きたいんだ。俺は、何をするにも何に対しても何も興味がなかった。でも、3ヶ月前たける俺の家に来ただろ?たけるは生き生きした眼をしてたんだ。俺にはそれが眩しかった。俺も活きたいって思ったんだ。どちらをするにしてもコレは俺にとって大きな一歩なんだ。

って言っても、そのきっかけはやっぱたけるだったな。
ただ、ココに来て決めたかったんだ。
オーナーに無理言って3日休みもらったんだ。 たける、店の隅でもいいから泊めてくれないか?
3日で決断できるか分からないけど、実家に寄ってる時間はないんだ。」

「そうか。分かったよ。
俺はゆっくり待つからゆっくり決めてくれよ。そうだ大河どうせなら、一緒に仕込みを手伝ってくれないか?」

よし、と俺は立ち上がり、たけるのお店の厨房に入った。

「カフェって言っても、食事がメインの店だから、この時間はほとんど誰も来ない。俺はこの時間が実は1番すきなんだ。食材と向き合って、ゆっくりゆっくり愛情込めて仕込むこの時間が。」
やっぱりたけるの眼はいきいきしている。

泥だらけで形がバラバラの野菜が山積みになっている。どうやら、たけるが育てた野菜のようだ。

ブロード(ブイヨン・出し汁)を炊いている所だった。
中身を聞いた。
香味野菜・トマト・ブーケガルニ・仔牛骨・仔牛すね肉・牛すじ・鶏肉・白粒こしょう
だと言う。

味をみる。
全く獣の血生臭さがなく、透明感がある中にも複雑にコクがある。上品でとろける様な味わいだった。


レストランでだしても遜色がない。

丁寧な仕事をしている。


「どうだ。大河」

「十分すぎるだろう。ただ、どうかな?ガルニ(ハーブ)の量が多いんじゃないか?肉の匂を消すには少しガルニの味が強いかもな? 田舎だとガルニが強いと嫌われるんじゃないか?」



そんなような話が続き、2人は時間を忘れ話し込んだ。


カランコロンカラン。
店の扉が開く。

「おっと、もう18時過ぎてるじゃないか?」


「いらっしゃいませ」とたける。

「あっ!あいつ」と俺。
「あの人は!」とたける。


あの、展望室の男。あのスーツの男が入ってきたのだった。
たけるも知っている様だったが、聞く間もなくたけるは接客にホールに出た。
厨房から見るあの男は、妙にやつれて見えた。
男はジェスチャーなのかなんなのか、手を使ってたけると話している。
何かたけるに助けを求めているようにも見える。


俺には関係ないが、片付けした厨房に俺の居場所がないから、俺はカウンターに座ることにした。

たけるは、丸い窓際のテーブルに男を案内し、何か説明をしている。
聞こえるか聞こえないかの距離だった。話をしている中で1つ確かに聞こえた言葉がある。

「私はここで何をしていた?私は一体・・・」
  1. 2009/06/24(水) 20:59:33|
  2. a novel (coffee cup)
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