Hello!!!!!! Buona tavola Tricolore ボナ タボラ トリコローレ

岐阜県大垣市にあるイタリアンベースの美味しいお食事とワインのお店です。

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第63話

第61話
第62話
2種類のものがあるという。

善と悪。光と影。月と太陽。
流れを作る者と流れに乗る者。

俺は、今まで流れに乗る側だった。 
ずっと今まで。
俺の意志はなく流れるままに。
多くはたけるが流れを作ってくれ、俺はそれに乗るだけだった。
日が繰り返され今まで生きてきた。
吸って吐いてを繰り返すだけ。

レコードに針を落とす。
針は溝をこすって音を出す。レコードを回して音楽を流す。
片面2曲のレコードは、すぐにカフェを静寂に戻すも針は溝のない所を指し空回りを続けた。

ミルクも砂糖も入ってないブラックコーヒーをスプーンで回す。
なぜだか分からない俺の癖で混ぜても仕方のない事を混ぜ続ける。
そこには意味とか理由とかは何もない。


ぐるぐるぐるぐるぐるぐる…。


なぜたけるが?どうして料理が出来なくなる?
もしかしたら意味も理由もないのかもしれない。

いくつかたけるにかけた声は1つも届かない。
たけるは、カウンターの隅で下を向いて泣いている。


いつも俺に流れを作ってくれるたけるが、誰かの何らかの流れに飲み込まれ涙を流している。
飲み込まれるというより、引きずり込まれると言うのが合ってるのかも知れない。
どちらが正解でも構わないが。
底の奥の方に重りを付けられ沈み込む様に。
ディアボラ(悪魔)風という調理法がある。
鶏肉に重りを付け押しつけて焼く、
悪魔を逃れられないよう重しを科せ、業火で処する様を見立てたという。
上からも下からも逃れられない。
逃れられない流れに乗らなければいけない。

そうするとたけるが悪魔なのか?
悪魔は刑に処されるべきなのか?
それともやはり流れを作った者が悪魔なのか?



俺は、ここに来た理由を思い出す。
吸って吐くだけの流れるままという現状を打破するためだ。
俺は俺の意志を持つためだ。
その1歩を踏み出すためだ。

たけるに作ってもらった流れに、俺は乗り気付くとある程度認められる地位まで流れ着いた。

恩返しという事ではない。今俺が流れを作らなくてはいけない。

俺は俺の頭の中を整理した。
出来た。
信じられる。信じられないを置いておいてでだ。
昨日の男・女・少年を探す。

探してどうなるか分からない。流れを止められるか分からない。原因がそれかも分からない。
ただじっとしている事よりかはどれだけもマシだ。
その先の事よりもまずは探すことを先決に考えた。


いた。


たけるを置いて、裏口から表に出た目の前に昨日の少年がいた。
何故かは分からない、どうしてなのか俺は少し安心した。


  1. 2009/08/14(金) 23:36:05|
  2. a novel (coffee cup)
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